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「勉強って役立つの?」に答える! 社会で活きる教科教育 ~個別指導塾onlyイベント講演録~

1 はじめに

この記事は、2020年9月14日に個別指導塾onlyが主催した講演「社会で活きる教科教育とは?」を取材し、内容を編集したものです。この講演では、教科教育は何のためにあるのか、特に数学と英語を学ぶ意義について詳しくお話しいただきました。

「これから先生になりたいけど、子どもに学校教育の意義を伝えられるか自信がない……」という方や、「社会で生きるうえで学校での勉強は活きているのか分からない……」と感じている方は、ぜひご一読ください。

2 教科教育に対する想い

講演に際しての問題意識

親の所得が低いことによって子どもが十分な教育を受けられなかったがために、学歴や就職に影響を与えて、結果的にその子どもも貧困になってしまう……という負のスパイラルが、教育格差の問題として挙げられます。また、学校に意味を見いだせてないことからくる、よい成績をとるために塾に行く子どもが褒られる風潮が、教育格差の問題を助長していると感じています。

さらに、親の所得に関わらず、子どもは幼少期の大部分を学校という環境に身を置くことになりますが、子どもだけでなく周りの大人も、学校で学ぶ意義について理解していない現状があります。実際に、イキイキと働いている人が6%である状態や、新卒3年で3割が退職してしまう状態にみられるように、これまで生活してきた環境と社会に隔たりがありすぎることで、これまでの生き方や力が社会に出て通用しない状況になってしまっていると思います。

だからこそ、このイベントを通して、「教育段階で培うことの出来る力にはどのようなものがあるのか」「その力は今現在どのように生かすことが出来るのか」を知っていただきたいと考えています。

教科教育の意義

塾講師をしている方だと、生徒から「何で勉強しないといけないの?」と言われることも多いと思います。最近では、高卒であっても成功している人が一定数いる一方で、大学を卒業したとしても就職できない『高学歴ニート』という言葉も出てきました。

この質問に対して私たちは、勉強は社会という環境の中で、「自分が大切にする価値を他者に提供する」「自分の在りたい姿を実現する」という目的に向かう手段に過ぎない、と考えています。つまり、勉強だろうが、音楽だろうが、料理だろうが、なんらかの困難に対して頑張って向かい続けて乗り越える力をこれまでの経験で身につけた人が、実際に社会に出てからも自分が達成したいと思っていることを成し遂げることができているのではないか、ということです。

そのため、幼少期に多くの時間を投下している勉強を、ある種の壁として捉えることで、ちゃんと乗り越えていく力を勉強を通して身につけさせることが、子どもたちが社会に出るうえで必要だと考えています。このように、教科教育を通して「何を学ぶか」よりも「どのように学ぶか」を意識することが大事だと思います。

ハードスキルとソフトスキル

教科で身につく力は、大きくハードスキルとソフトスキルに分けることが出来ます。ハードスキルは武器だとすると、ソフトスキルが物事への向き合い方や姿勢として考えることが出来ます。例えば、目の前にいる獲物を倒すときに、武器を持っていたとしても、立ち向かう姿勢が整っていないと倒すことはできません。だからこそ、武器を持とうが持たまいが、実際にちゃんと向き合う姿勢を身につけることが必要です。その意味でソフトスキルは非常に重要です。しかし、逆にいくら素手で立ち向かっても倒すことができない獲物もいます。だからこそ、武器となるハードスキルを各教科ごとに身につける必要があります。

3 数学と英語を学ぶ意義

数学を学ぶ意義

数学の問題では、「兄が弟を5分後に追いかける」のような日常生活で役立たないと感じてしまう出題があります。また、数字や公式など親しみの持てないものを暗記しなければならない嫌悪感や、公式を覚えたとしても活用しにくいという難しさを感じた人も多いと思います。このように、数学という教科は、『公式を覚える』『その使い方を覚える』『出題パターンを覚える』というように問題が解けるまでの壁が多い教科だと思います。

だからこそ、私は、数学で身につけた力は社会に出ても役立つと思います。ハードスキルに当たるのが、「公式や定義を知ること」「解き方を知ること」になります。さらに、問題を解くまでにいくつもの壁を試行錯誤しながら乗り越えることを通して、「困難に立ち向かう力」や、「自分なりの答えを見つけ出す力」などのソフトスキルを身につけることが出来ます。また、社会で生きていく際にも、困難に立ち向かううえでのの忍耐力や、自分なりの答えを見つけるためにPDCAを回す力につながるのではないかと感じます。

英語を学ぶ意義

中学・高校と6年間も英語に触れてきたのにもかかわらず、結局学校の英語だけでは話したり聞いたり出来ないのに対して、「学校の英語教育は意味がない」と感じた人も多いと思います。実際私も、高校生のときは英語の成績がよかったため、「自分は英語が得意だ」と思い込んでいましたが、大学で帰国子女の方や海外の方と話す経験を通して、「自分は本当は英語ができないんだ、学校の英語は意味がなかったんだ」と挫折した経験があります。しかし、個別指導塾で受験生の英語を教えるようになってから英語の重要性に気づくことが出来ました。

まず1つ目に、大学で英語の論文を読んだときです。実際に英文解釈を教えた後に論文を読んでみると、すらすら読むことが出来ることを実感しました。2つ目に、日常生活で分からないことに直面したときです。英語で知らない単語に直面したときに、前後から類推して解く考え方が、社会でも活きていると感じます。

「英語に意味がない」と感じていた当時を振り返えって、そう感じた理由を考えると、まず話す力・聞く力に固執しすぎていたことが挙げられます。次に、英文解釈の重要性に気づけていなかったことが挙げられます。読む力だけではなく、話す力・聞く力においても英文解釈の力は役立つからこそ、学校の授業では重視されているのだと思います。最後に、学校の授業の中で知らない間に身についていた力があったということです。つまり、ハードスキルとして、英語力・文脈から読み取る力・要約力を身につけていただけではなく、ソフトスキルとして、分からないことに立ち向かう力具体的なものを抽象的に考える力などを身につけられたと考えています。

4 ディスカッション

登壇者の講演が終わった後に、参加者同士のディスカッションを通して、教科教育の意義について考える時間がありました。それぞれの学習経験を振り返る中で、教科教育の中で身についたソフトスキルとして、好きではないことに対して興味を持つ力や、自分で目標を設定して達成する力自分を客観的に捉える力などがあることに気が付きました。

5 Onlyについて

Onlyは、『誰もが生き生きと生きることが出来る社会を創造する。』というMISSION実現に向けて、「対面型個別指導塾」事業を展開し「小中高大の一貫教育」を行う人材育成機関です。リクルートページはこちら

▼「対面型個別指導塾」事業▼
大方針を立て、計画立案と管理、抽象的な思考を伸ばす指導法に加えて、顕在的に求められる受験の合格、子供が生きて行く為の土台となる力(ものごとに向き合う姿勢)を育てる体系的手法、一人一人の個性を鑑みた上で、モチベーションをUpさせる心理的アプローチ等、多くを考案、組織として実行しています。教室に関する情報はこちら

6 編集後記

学校は必ず行かなければならない場所だからこそ、周りの大人が、学校で学ぶ意義や社会生活でどのように役立つのかを整理して、子どもに伝えていくことが大切だと感じました。
(編集・文責:EDUPEDIA 編集部 安藝航)

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