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教員を目指す学生必見! 教職大学院の概要【教職大学院特集①】

1 はじめに

本記事は、教職大学院の特集記事です。

教育に興味のある学生の進路といえば、教員もしくは教育系の企業(教科書会社や塾等)を思い浮かべる人が多いと思います。そのような教育に関する進路の一つとして教職大学院という大学院を聞いたことがありますか?

本特集では、教職大学院とは何か、どのような研究をするところなのか、ということを詳しく紹介します。教員を志す学生の皆さまが進路を選択するうえで、本記事がお役に立てば嬉しいです。

今回は、教職大学院の概要をご紹介します。

2 教職大学院とは

 教職大学院設立の背景

教職大学院とは、教科指導や生徒指導などの教育実践を理論的に研究する専門職大学院です。近年、学校現場はいじめの認知件数増加や学級崩壊など多くの課題を抱えています。また、ICT教育や道徳の教科化、小学校における英語の導入等、社会の変化とともに求められる授業の在り方も変化しています。このような課題や変化に対応するために、教員には高度な専門性が求められます。そこで、より高度な専門性を備えた教員を育成するために教職大学院は創設されました。

 教職大学院の特徴

教職大学院の特徴は、大学を卒業した学卒院生と現場で経験を積んだ現職院生が在籍していることです。大学によっては、学卒院生と現職院生が同じ講義を受講したり、別々の講義を受講したりすることがあります。また、修士課程との違いは、学卒院生には2年間の研究過程において、学校現場で実習を受けながら現場で研究する機会が設けられていることです。実習では大学院でこれまで研究してきたことを基に、学校現場で生徒指導や授業実践を行います。教職大学院では原則修士論文は作成しませんが、課題研究として実習も含め研究してきたものを報告書にまとめます。実習などもある関係で、取得単位は修士課程よりも多いです。

3 具体的にどのような研究ができるのか

教職大学院が設置されている大学によって様々なコースが設けられています。

 東京学芸大学

東京学芸大学の教職大学院は国内最大の総合型教職大学院となっており、学校組織マネジメントプログラム、総合教育実践プログラム、教科領域指導プログラム、特別支援教育高度化プログラム、教育プロジェクトプログラムの5つのプログラムが設けられています。また、教科領域指導プログラムでは各教科に分かれていたり、教育プロジェクトプログラムでは環境教育や国際理解のサブプログラムが設けられていたりしています。それぞれのコース毎に専門性に特化した研究をしています。

 埼玉大学

埼玉大学の教職大学院では、教育実践力高度化コースと発達臨床支援高度化コースが設けられています。教育実践力高度化コースでは主に教科指導や生徒指導、いじめ対策、学校経営など学校教育に関することを幅広く研究しています。発達臨床支援高度化コースでは、特別支援教育を中心とした授業実践や教育相談などを研究しています。

 千葉大学

千葉大学の教職大学院では、スクールマネジメント分野と学校教育臨床分野のプログラムが設けられています。スクールマネジメント分野では学級経営や学校経営について研究をしています。学校教育臨床分野では生徒指導や進路指導などの研究をしています。

4 どの大学にあるのか

教職大学院は、3で記載した埼玉大学や千葉大学、東京学芸大学をはじめとする全国の国立大学47校、早稲田大学や玉川大学、立命館大学などの私立大学7校にあります。詳しくは文部科学省のこちらのリンクをご覧ください。

5 進学条件・試験内容

進学条件は、教員免許を取得しているもしくは卒業と同時に取得することになっている大学が多いです。しかし、上越教育大学をはじめとするいくつかの大学では、大学院に入学してから教員免許を取得できるプログラムが設けられています。また、2種の免許を取得、もしくは学部時代に免許取得に不足していた講義を追加で履修し、卒業時に免許を取得することができます。例えば、学部時代2つの科目の免許を取得する予定だったが、ゼミの関係で片方しかとれなかった場合、そこで大学院の講義を受けながら学部の講義に参加し、免許を取ることもできます。

試験内容は大学によって異なりますが、小論文、口頭試験(面接)はほとんどの大学で課されます。小論文では、主に教員採用試験の小論文と同じような教育実践に関わる論文が多く出題されます。それに併せて、千葉大学では英語の試験、東京学芸大学では各プログラム(サブプログラムも含める)の内容についての記述試験があります。

過去問題については大学のサイトにあるものから、大学の図書館のみ閲覧可能で印刷ができない大学もあります。試験内容や過去問題についてはこちらのリンクから各大学のHPをご覧ください。

6 進学するメリット

教職大学院に進学するメリットは大きく分けると3つあります。

1つ目は現職教員の方と接する機会が沢山ある点です。ただ論文や講義から学ぶのではなく、実体験から学ぶことができます。講義の中で例えば授業改善について学ぶとき、実際にどのように授業準備やリフレクションをしているのか、同じ教科の教員とどのように協力しているのかなど、具体的なエピソードを基に学びます。そのため教員になったときに実際にどのように学びを活かせるのかを考えることができます。

2つ目は実習を通して学ぶことができる点です。自分が研究していることについて実習を通して学ぶことができます。大学や実習先によって異なりますが、自分が研究していることについて現場の教員の方々から意見をいただけるのはなかなかない機会だと思います。また、実習先で授業を見たりやったりさせてもらえることもあると思います。教育実習とはまた違った視点で授業を見て、研究することができます。

3つ目は様々な校種や免許を持った院生が集まっている点です。教科、校種問わず集まるので垣根を越えた議論や研究ができるのも魅力です。例えば研究をしている際に、国語科の教員志望の院生に数学科の教員志望の院生が読解力の育成を視野に入れた研究をしている際に相談したり、専門が社会と数学の院生が共同で教材開発をしたりすることができます。

7 編集後記

今回は教職大学院の概要についてまとめましたが、いかがでしたか。教職を志望しているが、今の大学の教職課程よりももっと学びたい、現職教員の方々と学び合いたいなど、学びをもっと深めたいという方にお勧めです。EDUPEDIA for STUDENTでは、今後も教職大学院について取り上げた記事を掲載していきます。
(編集・文責:EDUPEDIA編集部 小沢 征司)

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