保護者の方と思いを同じくし、よりよい関係に

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地域の人が積極的に関わる学校に

子どもたちが身近に接する大人との多様な関係を学校内外で形成できるように、地域の方々にも学校に関わってもらえる仕組みを作る学校が増えている。前述のオープンスクールや学校開放日はその好例だ。それ以外にも、図書館や運動場、体育館などを放課後や休日も含めて保護者や地域の方々とともに活用する取り組みも始まっている。また、地域のNPOや自治会、商店会の人たちにキャリア教育や総合的な学習の時間の授業に協力してもらったり、校外活動の付き添いや部活動の指導をお願いすることもある。

他方では、「学校から地域に協力をお願いする」だけではなく、教師の方から積極的に地域に関わっていくことも必要だ。そのため、たとえば地域のお祭りに参加したり、清掃活動に協力したりすることも重要な仕事になってくる。こうした中で、日ごろから地域の方々と良好な人間関係を築いておくことも教師としてよりよい仕事をする上では欠かせない。

多様な価値観を持った方がいることには注意

ただ、保護者や地域の方々と接する時に気をつけたいのは、社会にはさまざまな考えを持っている人がいると認識すること。例えば、必ずしもすべての人が学校や教師に好意的だとは限らないし、価値観は実にさまざま。自分がよかれと思って行った子どもたちへの言動や保護者や地域の方々への言動が、思いがけない受け取られ方をしてトラブルになることも、時にはあるからだ。

実際に、保護者からの要望の中には、それをそのまま受け入れることが困難な内容のものもある。一方的な要望を学校に対して強硬に主張してくる保護者のことを指す「モンスターペアレント」という言葉が世間で浸透していることは、実際にそうした保護者が増えていることを表しているとも言える。そのため、保護者への対応に当たっては、トラブルを未然に防ぐため、学校にいる教師が統一した基準を持って接することができるよう、マニュアルなどを用意している学校も少なくない。重要でありながら、同時にセンシティブな問題でもあるのが保護者や地域の方々への対応であることは肝に銘じておこう。

保護者の根底にある思いと向き合おう

とはいえ、それ以上に大前提として重要なことは、ほとんどの保護者の思いとしてあるのは、自分の子どもはもとより、学校でよりよい教育を行ってほしいという思い。前述したように、教師と保護者とは、この思いを共有して相互に協力し合える関係をつくっていけることこそもっとも望ましいあり方だ。

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