学校行事では、教師は裏方に。

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行事を通じて子どもたちにどのような力を身に付けさせるかを明確にする。

学校行事を運営も教師の仕事。学校行事の目的は、クラスや学校といった 集団への所属感を深めたり、友達と協力し合う姿勢を育てたり、学校生活を充実させること。1年を通じて行われるさまざまな学校行 事は、大きくは、下記の5つに分類される。

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1 儀式的行事……入学式・卒業式・始業式など
2 文化的行事…..合唱コンクール・学芸会・文化祭など
3 健康安全・体育的行事……運動会・体育祭・球技大会など
4 遠足旅行・集団宿泊行事……遠足・修学旅行など
5 勤労生産・奉仕的行事……企業見学・ボランティア活動など
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いずれの行事も、子どもたちが大きく成長 するチャンスだ。教師は、一つ一つの行事への取り組みを通して、自分のクラスの子どもた ちにどのような力を身に付けさせたいかのイ メージを明確に持つこと。そして、それを子ど もたちだけではなく保護者にも伝えることが必要になる。 合唱コンクールや文化祭、運動会など、 事前にクラス単位での練習や準備が必要な行 事は、その指導や監督、安全管理なども教 師が責任を持って行う。

運営を担当する子どもたちの指導も教師の役割。

こうした行事の運営、すなわち裏方としての仕事は教師の重要な仕事。行事の内容によって中心となる部署は異なるが、原則として 全教師が協力して当たることになっている。 中でも運動会・体育祭や遠足・修学旅行、 学芸会・文化祭といった大きな行事は、全 教師が役割を分担して準備が進められる。たとえば体育祭の場合は、校長の指揮の下、 体育主任が主体となって、2~3カ月かけて 準備される。どのような運動会にするのかを決める職員会議から始まり、実施計画案の作成や PTAとの連携などが進められる。各教師 は、会計、放送、装飾、用具準備、応援指導、来賓対応、救護といった役割を担い、 前日までの準備と当日の仕事を行う。

学芸会・文化祭などの場合は、同じく校長の指揮の下、特別活動主任が主体となって、 準備が行われる。また、各教師の役割にはプログラムの編成や案内状の発送、練習のため の体育館の使用割り当ての決定、記録、司会・進行、衣装、照明などがある。 また、大きな行事の場合は、子どもたちも 係や委員会活動などを通じて、運営に関わっていることが多い。そこで、そうした子どもたちの指導も必要になる。自分たちの役割に責 任感を持たせ、異なる学年の係・委員と協力して作業することの大切さを伝えたり、保護者・来賓との接し方の指導などを行うのだ。

小学校では教師があらかじめ段取りを整え ておくケースが多いが、中学生・高校生になると、生徒たちが自主的に行いたいという意 欲が出てくる。そのため、中学校・高校の教 師にとっては、「なるべく生徒の主体性に任せ てそっと見守る」というのも仕事の一つとも言 える。とはいえ、完全に任せ切るまでにはい かない。生徒がうまくいかなくて悩んでいる場合にはそれとなく解決策をアドバイスしたり、裏でこっそりと(?)段取りを整えておいたり、 あるいは「よくやっているね」などと声を掛けて モチベーションを高めたりと、「見えないサポート」が求められる。

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